中古車買取業者から査定を受ける際、「出張査定」と「持ち込み査定」の2通りの方法があります。買取店まで自分で愛車を持っていって査定を受けるのが「持ち込み査定」、文字通り自宅(駐車場)まで出張に来てもらって査定を受けるのが「出張査定」です。

これらの違いは、単純に「出向くか」「来てもらうか」だけの差ではありません。実は、どちらを選ぶかで愛車の買取価格が変わってくる可能性があります。

では、どちらの方法で査定を受けるのが良いのでしょうか。結論から言えば、「出張査定」を強くおすすめします。もちろん持ち込み査定にもメリットはありますが、出張査定のほうが圧倒的にメリットが多いからです。

今回は、「なぜ出張査定のほうがおすすめなのか」友人の体験談も交えて解説していきます。

なぜ、出張査定がおすすめなのか

出張査定をおすすめする最大の理由は、複数の中古車買取業者から査定を受ける際に営業マンにしつこく粘られないからです。

複数の買取業者から査定を受ける場合、持ち込み査定では1店舗ずつ足を運ぶこことなります。このとき、どの買取業者もしつこく「いますぐ車を売らないと買取相場が下がってしまいますよ!」「いま契約してもらえないと、この値段は出せません!」などと引き留めてきます。

ひどい場合、「車を売るまで帰らせない」という態度をとってくることもあります。実際に、私の友人がこうした営業マンに押し切られて車を売ってしまったことがあります。このことについては後ほど述べます。

1店舗ずつ業者を回るということは、毎回しつこく食い下がってくる営業マンを振り切らなければなりません。こちらとしては、複数社からの見積もりを全て揃えてから比較したいのですが、なかなか見積もりだけをとって素直に帰らせてくれる買取業者はいません。

持ち込み査定を考えている人の多くは、この図のようなパターンをイメージします。

しかし現実は甘くありません。見積もりだけ取って帰られると、ライバル会社と査定額を比較される可能性が非常に高いと営業マンは心得ています。そのため、他社と比較される前にその場で契約を即決するように迫ってきます。

買取業者の中にはしつこくない営業マンも居ますが、たいていの営業マンは売却を即決するよう働きかけます。それでもきっぱりと、「この後にも査定を受ける予定があるので、この場では契約を決めません!」と断れば問題ありませんが、押しの強い営業トークを振り切って帰るのは想像以上に大変だと思ってください。

出張査定を利用すれば、こうした悩みは一切なくなります。なぜなら、複数の業者から一度に査定を受けられるからです。持ち込み査定では、営業マンは他社と比べられる前に売却を即決させようと食い下がってきますが、出張査定を利用するとこれを避けられます。

そのためには、複数社が同じタイミングで査定に来るように調整する必要があるので難しいように感じますが、さほど難しくはありません。買取業者に査定を申し込む際に、それぞれの業者の日時を同じに指定すればいいだけです。

買取業者が同じタイミングで集まれば、おのずと最高額を提示した業者に売却が決まります。このことで一気に買取価格が決まるため、最高額を提示できない業者は黙って帰るしかありません。そのため、店舗に持ち込む場合に起こる営業マンの交渉をかわす煩わしさがなくなります。

要するに、一軒一軒買取店を回って見積もりを後から比較するよりも、一気に業者を集めて査定を受けたほうが楽だということです。しかも、業者同士が直接顔を合わせることで競り合いが起こるため、限界ギリギリまでの査定額を引き出せます。

出張査定の申し込み方

ここまでの解説を読んで、「どのようにして出張査定に申し込めばいいの?」と疑問に思う人がいると思います。そういった方のために、ここで出張査定について述べます。

出張査定に申し込む方法は、「インターネットの一括見積もり査定を利用する方法」と「自分で中古車買取業者に申し込む方法」の2通りがあります。それぞれの方法でどのように出張査定を申し込むのか、実際の流れに沿って解説します。

一括見積もり査定を利用する場合:

一括見積もり査定というのは、インターネット上で愛車の情報(年式や走行距離など)を入力することで、複数の中古車買取業者から一括で査定を受けられるサービスのことです。愛車の情報をフォームに入力して送信することで、あなたの愛車を買い取りたいと思った業者から連絡(電話かメール)がきます。

一括見積もり査定では、そもそもの前提として出張査定が基本となっています。そのため、買取業者から連絡が来る際に「出張査定に伺ってよろしいでしょうか?」と聞かれることが多いです。

電話であれば上記のように聞かれるので、「出張査定を希望します。日時は〇月〇日の〇時ごろがいいです」という風に伝えればいいです。もし聞かれなけば、こちらから出張査定を希望することを伝えてください。

メールの場合であれば、必要情報を入力するフォームが送られてくるので、以下のように入力して送信します。

・出張査定か来店査定(持ち込み査定)かの希望:出張査定

・ご希望の査定日時:〇月〇日の〇時ごろ

※もしフォーム形式でなかったとしても、出張査定を希望する旨と希望日時を伝えれば大丈夫です

査定を受ける全ての業者に、上記の手順で同じ日時を指定しましょう。そうすることで、複数社から同じタイミングで査定を受けられます。

自分で中古車買取業者に申し込む場合:

自分で中古車買取業者を探して出張査定を申し込む場合、インターネットで「中古車 買取 出張査定」などと検索すれば近隣にある出張査定に対応した買取業者が見つかります。

ただ、この方法でヒットする業者は大手買取店がほとんどです。輸入車であれば輸入車専門店、改造車であれば改造車専門店というように、売却したい車によって適切な買取業者は異なります。どういう場合でも大手買取店が買い取に優れているという訳ではありません。

そのような理由によって、自分で出張査定に対応した業者を探すと、愛車の買い取りに適した専門店を見落としてしまう可能性があります。大手買取店に埋もれて検索してもヒットせず、検索サイトに表示されないことがあるからです。

このような理由があるので、一括見積もり査定を利用して出張査定を申し込む方法をおすすめします。一括見積もり査定では、中小規模の買取店から専門店、もちろん大手買取店まで多くの中古車買取業者が加盟しています。そのため、上記のような業者も見落とさずに査定を受けることができます。

それぞれのメリットデメリット

ここまで、出張査定をおすすめする理由について解説してきましたが、改めてそれぞれのメリットデメリットを比較してみましょう。

持ち込み査定 出張査定
メリット ・事前に予約する必要がないので、思い立ったらすぐに査定を受けられる

・査定を受ける際に買取店の規模、店舗の雰囲気などを確認できる

・こちらから買取店まで出向く必要がないので手間がかからない

・車検切れや故障などにより動かせない車でも査定が受けられる

・こちらのホームに相手を呼び込む形になるため、交渉がしやすい。一気に買取価格がつくので営業マンに粘られる心配がない

・買取業者同士が直接顔を会わせるため、競り合いが起こる。その結果、ギリギリまで高い査定額を引き出せる

・近所に買取店がない場合に遠方まで車を持ち込む必要がなくなる

デメリット ・買取店を探す手間がかかる。

・店舗までの移動時間や混雑時の待ち時間など、査定に時間がかかる

・ライバル会社と直接顔を会わすことがないため、競り合いにならない。そのため、限界ギリギリの査定額を引き出しづらい

・相手のホームに出向くことになるため、交渉が不利。他店に行かせまいと売却の即決を迫られる可能性が高い

・事前に予約が必要である

・買取店の出張可能な日程とこちらの希望日程が合わない場合がある

このように見比べると、出張査定のほうが圧倒的に優れていることが分かると思います。わざわざ持ち込み査定を利用する理由はほとんどありませんが、しいていえば「どうしても早急に車を売る必要がある」という場合は持ち込み査定を利用するしかありません(即日査定・即日売却可能なため)。

持ち込み査定で押し切られてしまった私の友人

ここまでの解説を通して、なぜ出張査定がおすすめなのか理解して頂けたと思います。ここで1つ、疑問に思う人がいるかもしれません。それは、「持ち込み査定をしたときの営業マンのしつこさとは、実際どのぐらいのものなのか」ということです。

このことに関しては、営業マンによります。同じ買取店であっても、物凄くしつこい営業マンも居れば割とあっさりとしている営業マンもいます。

では、これら2タイプの営業マンのうちしつこい営業マンはどのくらいの割合なのでしょうか。私の知人・友人の15人に聞いてみたところ、過半数(10人)がしつこかったと答えています。つまり、しつこい営業マンに当たる可能性は比較的高いということです。

先ほどの知人・友人の1人は、当初6社から見積もりを取る予定だったにもかかわらず、1社目で押し切られて売却をしたという苦い体験をしています。その原因は、持ち込み査定をしてしまったことにあります。

友人いわく、1、2社目は持ち込み査定、残りの4社は出張査定で予約していたとのことですが、結果的に1社目で売却を決めてしまったので残り5社からは査定を受けられませんでした。

車を高く売るためには複数社から見積もりを取るのが基本中の基本なので、1社目で売却してしまったのはかなり痛いです。残りの5社からも査定を受けていれば、もっと高く売れていた可能性がありました。理想は全ての業者を出張査定で一度に集合させて競合させるのが一番です。

この話を聞いて私が友人の車の買取相場を割り出したところ、友人が売却した価格は相場的に妥当な価格だったので結果的には大損ではありませんでした。しかし、一歩間違えれば5~10万円ぐらいは損をしてもおかしくない状況といえます。ちなみに、具体的にどう成約を押し切られたのか聞いてみたところ、以下のような手順だったそうです。

車の売却を押し切られたときの流れ

①車を査定してもらった後、営業マンに希望額はいくらか聞かれたので40万円と答えた。すると、買取相場が掲載されている本を見せられ「お客様の車ですと、このぐらい(32万円)の買取相場ですね」と言われる。

「ナイス ブック」

出典:ナイス

「レッド ブック」

出典:オートガイド

中古車買取業者や新車販売ディーラーが持っている買取相場見本誌。専門誌なので基本的に一般人が買えるものではない。実は、営業マンが見せてくるページはディーラー下取りの買取相場なので実際の相場価格よりも低め。もっともらしい参考資料として顧客に納得してもらうためによく利用される。

②友人は本に掲載されている相場価格に納得いかなかったので、「もう少し高くなりませんか?」と交渉。営業マンから「本社に確認してみます。買取価格を頑張らせてもらうので、その代わりうちに買い取りを任せてもらえませんか」と言われる。ちなみに、この時点で他社からも査定を受けたいということは伝えている。

③本社からokが出たということで買取査定額を38万円まで引き上げてくる。友人は「他社からも見積もりを取るので一旦引き上げさせてもらいます」と営業マンに伝える。

しかし、「こちらも限界まで頑張っているので、他に行かれるのでしたら戻ってきてもこの値段(38万円)は出せません」と強気の返答。

さらに、「相場価格は毎日変動しているので明日にはこの値段が提示できません」「駆け引きしたくないのでストレートに限界価格を提示しています。お客様が駆け引きされるのでしたらこの値段は出せません」と追い打ちをかけてくる。

④他にも一通り営業トークを聞かされた後、「では、希望額の40万円が出せたら契約をお願いします!」と言われる。本社に確認後、「ギリギリまで頑張らせてもらって40万円で買い取ります。ただ、この場で成約して車を置いて行ってもらうことが条件です」と条件を提示してくる。

⑤希望額に到達したこともあって後には引けない状況になったため、しぶしぶ売却を決定。友人いわく、「とても断れそうになかったので心が折れた」とのこと。

以上が友人が契約を押し切られるまでの経緯ですが、どう思われたでしょうか。人それぞれ感想は違うと思いますが、「自分も押し切られてしまいそう」と思った人が多いのではないでしょうか。

まとめ

今回は「出張査定をおすすめする理由」について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。持ち込み査定が絶対にダメだという訳ではありませんが、「今すぐにでも車を売る必要がある」という場合を除いては利用するメリットはありません。

出張査定を利用して一度に候補の買取業者を集合させれば、煩わしい交渉やしつこい営業トークを避けられます。加えて、業者同士が直接顔を合わせることで「査定額の出し惜しみ」ができない状況を作り出せます。競合他社に負けないよう、各社限界ギリギリの査定額を提示せざるを得なくなるからです。

愛車を売却する際、しつこく売却契約を迫られるのは気分の良いものではありません。査定を予定している全店舗を回る前に押し切られて契約してしまえば、「査定を受けられなかった買取店はいくらで買い取ってくれたんだろう……」とモヤモヤしてしまいます。

愛車を売却後モヤモヤするようなことがないように、出張査定を利用して「高値で」「気持ちよく」愛車を売却しましょう。


私が車を買い替えるとき、必ず行うことは一括査定によるネットからの一括見積もりです。一社だけでなく、何社もの見積もりを競争させることで中古車の下取り価格が高額になるからです。

一社だけの見積もりに比べて、複数の見積もり査定をすることで車の買取額が15~30万円ほどアップするのは普通です。

ちなみに、私が一括見積もりしたときは買取額が41万円も上がったことがあります。ネット見積もりの方法を他の人に伝えたところ、「3社から依頼があり、競争させたら買取額が14万円も上がった」「ディーラーからの下取り価格よりも23万円高くなった」など喜ばれるようになった経緯があります。

特にカービューを使えば、登録3分で最大8社へ一括見積もりを依頼することができます。あなたの自宅(または事務所)まで出向いてくれるため、わざわざ車を購入したディーラーのもとに出向くことなく見積もり依頼を出すことができます。

登録無料のネット一括見積もりを活用することが愛車を高額で売る最も確実な方法です。