あなたはカーリースについて、詳しく知っているでしょうか。「カーリースにはどんなメリットとデメリットがあるんだろう?」「カーリースの広告を見るとお得な感じがするけど、実際にはどうなの?」といった疑問を浮かべる人が多いのではないでしょうか。中には、「そもそもカーリースって何?」という人もいるかもしれません。

カーリースはもともと法人向けのサービスでしたが、21世紀に入ってからは個人向けのカーリースが徐々に普及してきました。「気軽に低価格で車に乗れる」をメリットとしてアピールし、新車販売ディーラーや各社リース会社がカーリースを大々的に宣伝しています。

はたして、カーリースは本当に気軽に低価格で車に乗れるのでしょうか。

今回は、カーリースについて詳しく解説していきます。カーリースはどういったサービスなのか、どんなメリット・デメリットがあるのかを知り、カーリースがあなたのカーライフに合っているのかどうか、参考にしてください。

カーリースとは

そもそもカーリースとはなにか? リースと言われてもピンとこないかもしれませんが、リース=レンタルだと考えると分かりやすいです。つまり、車を買うのではなく、借りるというイメージになります。

例えば300万円の車を購入する場合、普通なら一括して現金で300万円を払うか、もしくはローンを組んで300万円を分割払いします。

一方、リースの場合は車両価格の300万円を全額支払う必要はなくなります。車を購入する際に何年車に乗るのか期間を決めて、期間満了時の残価(車に残った価値)を差し引いた金額を支払えば済むからです。

ただし、その代わりにリース期間が終了しても車は自分の物になりません。車を買うのではなく、契約期間中レンタルするようなイメージになります。

なお、残価がいくらになるのかは契約時にリース会社が決めます。あらかじめ車の残価を決めることを「残価設定」呼びます。

例えば、300万円の車を3年間リース契約したとします。3年後に車に残る価値(残価)が200万円だとすると、支払う額は100万円(300-200=100)です。この代金は、毎月定額で支払うシステムになっています。3年契約で200万円であれば、単純計算で毎月およそ2.8万円(100÷36=2.777……)の支払いになります。

※実際には毎月の支払額に車検費用や自動車税、メンテナンス代などが加算されます

契約期間が満了すると、4つの選択肢からどうするかを選べます。

  1. いま乗っている車のリース契約を延長する(車に乗り続ける)
  2. 車の残価を現金一括、もしくはローンで支払って車を買い取る(車を買い取る)
  3. 車をリース元に返却して契約を終了する(車を返す)
  4. 新しい車に乗り換えてリース契約をする(車を乗り換える)

※リース元の会社や契約プランによっては、車を買い取れない場合があります

車を買い取る場合はもちろん自分の車になりますが、車を乗り続ける・乗り換える場合、車はリースされ続けることになります。

「残クレ」とリースの違い

テレビのCMやチラシなどでも見かけることが多い「残クレ(残価設定型クレジット)」ですが、残価を設定するところがリースと非常によく似ているため、リースと残クレを混同している人が多いです。

では、カーリースと残クレは何が違うのか? 特徴を簡単に説明すると、以下のような違いがあります。

カーリース:

車検費用、自動車税、自賠責保険料などの諸費用が毎月の支払いに組み込まれているため、毎月の支払い額が一定。イメージ的には、レンタカーを年単位で借りるような形である。

残クレ:

カーリースとは違い、車検費用などの諸費用も別途支払う必要がある。車両価格をベースとして諸費用を別途支払うため、毎月の支払い額は一定ではない。イメージ的には、残価を差し引いてローンを組むような形である。

「残価を設定する」という点はカーリースも残クレも同じですが、諸費用を含むか含まないかが大きな違いとなります。

カーリースのメリット

リースの仕組みが分かったところで、ここからはリースのメリットとデメリットを比較していきます。目次を見ても分かるようにデメリットが多いカーリースですが、もちろんメリットもあります。まずは、カーリースのメリットから確認していきましょう。

車にかかる支払いが一括でき、毎月の支払いが定額になる

先ほども解説しましたが、カーリースは毎月の支払いに車検費用などの諸費用が含まれています。そのため、車に関わる支払いを一括して済ませられます。

諸費用の具体的な内訳は以下の通りです。

  • 車検費用
  • 自動車税
  • 自賠責保険料
  • 任意保険料

※任意保険料は自分で別途支払うプランもあります

これらの面倒な支払いを一括して済ませられるだけでなく、毎月定額になるため「来月は車検だから節約しないと」「やばい!今月は保険料の支払いがあるのにお金を使いすぎた」などといったことがなくなります。つまり、毎月の家計の管理が楽になります。

期間は限定されるが、予算以上の車に乗れる

カーリースの大きなメリットとして、乗り出し価格が安いことが挙げられます。

※乗り出し価格:車両価格に車を納車するための諸費用(納車整備費用や自賠責保険料など)をプラスした金額

例えば、予算が200万円までで400万円する車に乗りたいとなった場合、通常であれば現金一括、もしくはローンで400万円支払わなければならないため、購入が難しいです。

一方、カーリースであれば予算200万円で400万円の車を買うことが可能になります。例えば、リース期間を5年、5年後の車の残価が200万円だとします。この場合、5年間の期限こそあるものの、200万円で400万円の車に乗ることができます。

「予算的に厳しいけど、乗りたい車がある」という場合は、カーリースでの購入を検討するといいでしょう。

法人にとっては節税対策になる

個人でカーリースを利用する場合はメリットになりませんが、法人(個人事業主)にとっては節税効果が見込めます。車を経費として計上する際、車両価格以外の諸費用も経費にできるからです。例えば、以下のような費用を経費に計上できます。

  • 自動車税や重量税などの税金
  • 車検費用やメンテナンス代などの整備費用
  • タイヤやエンジンオイルなどの消耗品費

これらの費用が経費で落ちるのは法人にとって節税対策になり、大きなメリットとなります。もともとカーリースは法人向けのサービスですが、それはこのような理由があるからです。

カーリースのデメリット

メリットの次は、デメリットを見ていきます。項目の多さからデメリットが多いように感じられるかもしれませんが、人によってはデメリットにならない項目もあります。自分にとってデメリットとなるのか、以下の解説を参考にしてください。

リース=レンタル、リース車は勝手に売却できない

リース車はあくまでもリース(貸し出し)された車なので、車の所有権はリース元の会社にあります。そのため、リース車を勝手に売却することはできません。リース車を勝手に売却すると、場合によっては「横領罪」に問われる可能性があります。

「リース車は借り物(レンタカー)だから勝手に売ることはできない」と覚えておきましょう。

基本的に途中解約ができない、解約時は違約金が発生する

カーリースにはさまざまな契約プランがありますが、いづれにしても一定期間は同じ車に乗り続けなければならず、基本的に途中解約はできません。

そのため、車に飽きて乗り換えたくなったり、なにかしらの事情で車を乗り換える必要があったりしても、途中解約して車を乗り換えることはできないのです。

「子供が生まれてミニバンが必要になった」「大きな事故を起こして車が全損した」など、どうしても車を乗り換える必要が出てきた場合は違約金を支払えば乗り換えが可能ですが、大きな出費となってしまいます。

違約金がどの程度になるかはリース会社によりますが、基本的には最初に設定した期間のリース料から車に乗った期間を差し引いた額を支払います。

例えば、3年契約で150万円のリース料(月々約4.2万円)、2年目で100万円を支払った時点で途中解約するとします。この場合の違約金は、(150-100=50)で50万円です。つまり、2年しか車に乗っていないのに3年分のリース料を支払うことになります。

カーリースを利用する際は、契約期間中に車を乗り換えるようなことがないかよく考え、事故を起こさないようにいつも以上に安全運転を心がけましょう。

残価の設定額が下取りや買い取りよりも低い

車両価格から残価を差し引いた金額を支払えばいいので、リースは一見すると得であるように思えます。しかし、実を言うと得ではありません。なぜなら、残価の設定が下取りや買い取りで売れる金額よりも低いからです。

リース車の残価は、最悪の場合を想定して設定されています。車をぶつけてキズがついたり、荒っぽい運転をして車を傷めたりするかもしれないからです。車がどんな扱われ方をしてもリース会社が絶対に損をしないよう、残価は最低ラインで設定されます。

このような理由から、車を買って中古車として売ったほうが結果的に得となることが多いです。例えば、300万円の車を5年間リースする場合と現金一括で買った車を5年後に売却する場合を比較すると、以下のようになります。

現金一括購入 カーリース
5年間で車に支払う費用 300万円 180万円(残価設定120万円)
5年後の売却額 150万円 0円(リース元に返却)
トータルの支出 150万円 180万円

これはあくまでも例ですが、残価の設定が売却額を下回ることによって損をすることは実際にあります。

通常、300万円の車の5年後の価値は半分の150万円ほどです(年間走行距離1万km)。中古車買取(ガリバーやビッグモーターなど)で売れば、160万円や170万円で売れることも珍しくありません。

しかし、リース会社が決める残価設定はこれを下回ります。先ほども述べたように、最低ラインで残価を決めているからです。私が以前勤めていた職場にはカーリースの部署もありましたが、その時は300万円の車の5年後の残価は120万円ぐらいに設定されていました。

結局のところ、車を買って売却したほうが得になるということです。「残価は支払わなくていい」と聞くとカーリースが魅力的に感じられるかもしれませんが、買った車を売却しても残価は取り返せます。

リース契約満了後、設定された残価に実際の残価が満たないと差額を請求される

本来であれば、リース期間満了後に車を返却する際、代金を請求されることはありません。しかし、返却した車の残価が契約当初に設定した残価に満たなかった場合、差額を請求されることがあります。

なぜ、設定した残価と実際の残価にズレが生じるのか? さまざまな理由が考えられますが、主に以下の2点が原因として考えられます。

  • そもそもの残価設定が間違っていた
  • なんらかの理由により、車の価値が急落した

どちらにしても本来あってはならないことであり、残価を見誤ったリース会社に責任があります。しかし残念ながら、このような事例が実際に起こっています。

以下、「教えて!goo」より引用します。

自家用車5年リースが11月で終了しました。
先月、車(エルグランド)を日産に返したのですが、その後、差額60万円を払うかクレジットを組んで購入して下さい、と言われました。

また、そのどちらかを20日まで決めてもらわない時は、法的手段で…???とも言っています。
日産では、エルグランドは残価は100万円だから差額60万円の支払いの請求だというのです。
リースを組む時の残価設定って5年後(リース終了後)に残価金額が変動したらその差額も支払わなければならないのですか?

(知り合いの人に聞くと5年前のエルグランドの残価が160万円は高すぎる。月支払いを低くするために残価金額を多くして、最後にお金を払わせるような手口でだまされたんじゃないか、と言っています。)

リースのシステムって、こんな詐欺まがいのことが当たり前なんでしょうか?だったら、最初からこの車はリース契約しなかったのです。
日産の正規ディラーなので、安心していたんですが、だまされたのかと、腹立たしい気持ちでいます。

どなたか、リースや車契約などに詳しい方がいらっしゃいましたら、良きアドバイスやレースに関しての助言など、教えて頂きたいと思っております。
今は、代わりの車も購入(クレジット)しており、更にお金は工面できません。
皆さん、お助け下さい。

日産のゴーン社長の直接メールを知っていたらメールを入れたいです。助けて下さいと。
(どなたか、メルアド知りませんか?)
以下が契約詳細です。
皆様の、ご助言をとにかくお待ちしております。
宜しくお願い致します。

車種 日産エルグランド
グレード 4WDのX
5年後残価設定 160万円
月々支払い 約6万円
先月11月で5年間のリース支払いは終了しています。
(遅滞なく決められた支払いは終了しています。)
終了と同時に日産に車は返却しています。

もし、このような事態が起こった場合、リース元の会社に電話やメールでクレームを入れましょう。上記の場合であれば、日産の本社お客様相談センターに連絡するべきです。

ただ、リースの契約内容には「設定した残価は保障されない」というような文言が記載されているため、差額の請求を避けられないこともあります。

とはいえ、先ほども解説した通り残価は最低ラインで設定されています。そのため、車を返却する際に差額を請求されることは稀です。

リース(借りている)車なので、返却時も同じ状態でなければならない

借りている車である以上、返すときは借りたときと同じ状態を保っていなければなりません。ホイールを勝手に付け替えたり、オーディオ機器を改造したり、車高を下げるなどの改造行為は一切禁止です(厳密に言うと返却時に元に戻せない改造が禁止)。

もちろん、キズ・へこみをつける、車内を汚すなども禁止です。とにかく、借りたときと同じ状態で返さなければいけません。リースの契約内容にも、「改造禁止」と明記されています。

走行距離の制約がついてまわる

カーリースでは、走行距離を自由に設定できる契約プランを除いて、リース期間中の走行距離が決められています。

なぜ、リース期間中に走行できる距離が決められているかというと、走行距離が増えるほど車の価値が下がるからです。例えば、同じ3年間でも3万km走った車と6万km走った車では査定額が大きく違います。当然、多く走っている車のほうが査定額は低いです。

こうした理由から、決められた距離をオーバーすると超過料金が発生します。リース会社によって異なりますが、およそ1kmあたり3~10円が超過料金の相場価格です。例えば、1000kmオーバーすると3000円~1万円の超過料金を支払うことになります。

よほどの距離を走らない限りは走行距離オーバーになることはありませんが、年間走行距離が多い人は注意が必要です。

もし、「何年後にどのくらいの走行距離になるかなんて見当もつかないし、走行距離を気にして車に乗るのは嫌だ」と思うのであれば、車を買うか規定走行距離の長いリースプランを契約するようにしましょう。

マイカーローンよりも金利が高い

カーリースは残価を差し引いた分を支払えばいいため、元金が小さくなるのではないかと錯覚しますが、実は残価にも金利が発生します。300万円の車を3年リースして100万円支払ったとしても、300万円に対して金利手数料が発生するのです。

これだけならローンの金利と変わらないですが、カーリースはさらに車検費用などの諸費用に対しても金利が発生します。なぜなら、月々の支払いに諸費用も含まれているからです。諸費用が含まれていることはメリットでもありますが、金利的にはデメリットとなります。

300万円の車を例に、ローン3年払いとリース3年契約の金利を比較すると以下のようになります。

ローン:

車両価格300万円+最低限の諸費用20万円(消費税や納車整備代、自動車税など)=320万円に対して金利が発生する

※諸費用は目安です。

リース:

車両価格300万円+最低限の諸費用20万円+その他の費用(車検費用10万円、自動車税118,500円、タイヤやオイル交換代15万円など)=約369万円に対して金利が発生する

※自動車税は排気量1.5~2Lの税額×3年分としています

残価を差し引いているため月々の支払額は小さいですが、カーリースは金利が大きいことを覚えておきましょう。

まとめ

今回はカーリースの概要やメリット・デメリットについて解説してきました。最後のまとめとして、カーリースに向いている人と向いていない人を紹介します。

カーリースに向いている人:

  • 法人・個人事業主で節税対策をしたい人
  • 手持ちの予算よりもランクが高い車に乗りたい人
  • 車を車検に出したり税金を支払ったりするのが面倒な人
  • 毎月の支払いを一定にして家計の管理を楽にしたい人

カーリースに向いていない人:

  • 車に飽きたら乗り換えたいと考えている人
  • 十分な予算があって車を買える、もしくは頭金を用意できる人(金銭的には車を買ったほうが得)
  • 走行距離が多い人、走行距離を気にせずに自由にドライブしたい人
  • 車の改造が好きな人

カーリースには、良い面と悪い面があります。「残価を差し引いた金額を支払えばいいからお得!」と簡単に考えてはいけません。今回の解説を読んで、自分にはカーリースがいいのか、それとも車を買ったほうがいいのか、よく考えて契約しましょう。


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