中古車買取を行っている業者は、日本全国で数多くあります。そして、そのほとんどは信頼できる業者です。しかし残念なことに、少数ながら悪質な業者も存在します。

悪質な業者に査定を依頼した場合、車を引き渡した後に減額請求をされることがあります(二重査定や再査定と呼ばれます)。例えば、査定時に50万円の買取価格を提示して車を引き取り、後になって「キズが見つかったので40万円での買取になります」と10万円の減額を請求してくるのです。

このような場合、減額を受け入れる、もしくは車の売却を取りやめるしかないのでしょうか。結論から言えば、買取業者からの一方的な減額請求は無効化できます。

では、どのようにして対処すればよいのでしょうか。今回は、「車を引き渡した後に減額されるケース」と「車を引き渡した後に減額された場合の対処法」について解説していきます。

車を引き渡した後に、減額されるケース

査定を受けたときは問題がなかったにもかかわらず、後になってから減額を請求されるというのはいったいどのような理由によるものなのでしょうか。その理由を、以下で解説します。

事故車(修復歴車)であることが発覚した

車を売却する契約を結んで数日後、買取業者から「事故車であることが発覚した」と言われ減額を請求されることがあります。実際にこのようなケースが、国民生活センターに報告されています。

事故車と言われ、引き渡し後に減額された

新車を買うために業者に査定を申し込んだ。3 日前、自宅に来てもらい査定してもらったら22 万円で買い取ると言われ、その場で契約をして車を引き渡したが、2 日後業者から「隣の県のオークション会場に運び点検したら、事故車と判明したので半額での買い取りになる」と言われた。3 年前に6 年落ちで購入したが、そのときには事故車だとの話はなく自分も事故を起こしたことはないと伝えたが、業者は、「納得がいかなければキャンセルするが、運送費3 万円を解約料として払え、払わないと車は返さない」と言う。

(2011 年11 月受付 30 歳代 男性 給与生活者 静岡県)

出典:国民生活センター

キャンセル料として運送費を請求するというのは、一見するともっともらしい言い分であるように感じられるかもしれません。しかし、中古車買取業者は査定のプロです。プロの査定士が事故歴の有無を見落として買取価格を決めた以上、責任は買取業者にあります。

事故車であることを知らなかった男性に落ち度はありません。そのため、「事故歴が発覚したので半額での買い取りになる」という業者の言い分に応じる必要はありません。

走行距離の改ざん(メーター改ざん)が発覚した

このケースはほとんどの場合、悪質な業者による言いがかりであることが多いです。通常、車を売る際にメーターの走行距離を改ざんする人などいません。ただし、一部の不届き者によってメーターの改ざんが行われることはあります。その場合は、中古車買取業者の主張は正当です。

しかし、あなたはメーターの改ざんなど行っていないはずです。それでは、なぜ身に覚えのないことで減額を請求されてしまうのでしょうか。2通りの理由が考えられます。

本当にメーターが改ざんされていた:

実は、あなたがメーターの改ざんを行っていなくても、買取業者の主張は正しい場合があります。なぜなら、あなたが車を中古で購入した場合、購入する以前にメーター改ざんが行われていた可能性があるからです。

このようなケースは稀ですが、実際に走行距離を不正に改ざんした中古車は存在します。もし、あなたがそのような中古車を購入したとすれば、「メーターの改ざんが発覚したので減額する」という買取業者の主張は間違っていないことになります。

しかし、改ざんの事実を知らなかったあなたに責任はありません。先ほども述べたように、査定士は査定のプロです。プロが買取価格を決めた以上、責任は買取業者にあります。そのため、もし本当に改ざんされていたとしても、業者の主張に応じる必要はありません。

悪質な業者による不当な言いがかり:

これらのケースは、買取業者による悪質な値下げ交渉であると言わざるをえません。本当は改ざんなどなかったにもかかわらず、不当な言いがかりをつけてあなたから安く車を買い叩こうとしているのです。

これは完全な詐欺行為なので、悪徳業者の言い分に応じる必要などありません。もしトラブルになった場合は、後術する「査定後に減額されないためのポイント」を参考に対処してください。

車にキズやへこみが見つかった

車を売却するときは、査定士がキズやへこみなどをくまなくチェックした上で買取価格を決めて契約が成立します。一度契約を結んだあとに、チェック漏れした箇所について減額を請求することは本来あってはならないことです。

このようなことを行えば、会社の評判が悪くなります。そのため、真っ当な買取業者では契約成立後に減額請求をすることなどありません。しかし相手が悪質な業者であった場合、後から減額請求を迫ってくる場合があります。

このケースも、業者の言い分に応じる必要はありません。契約成立後に発見された車の不備は、査定時に見落とした買取業者に責任があります。

査定後に減額されないためのポイント

上記のようなトラブルが起きると、金銭的に損をするばかりでなく精神的にも疲弊します。こうした被害を未然に防ぐためには、以下の項目に気をつけましょう。

・契約書に、「車を引取り後、減額の可能性あり」という内容が記載されていないか確認する。(査定を受ける際に、引取り後の減額はないか査定士に直接確認するとより確実です

・車の売却契約成立後に、中古車買取業者が減額を請求してきても応じない。(もし、契約書に上記のような内容が記載されていたとしても、後ほど解説する「消費者契約法第10 条」によって無効化できます)

・キズや事故歴があると言われた場合は、その証拠としてキズや事故歴の証明書を買取業者に発行してもらう。その後、証明書を持って国民生活センターに相談する。

・相手の買取業者が大手企業であった場合は、本社に「支店」と「担当者」の名前付きで苦情を入れる。

以上のことを心がけることで、中古車査定を受ける際のトラブルを未然に防ぐことができます。

瑕疵担保責任を追及されたときの対処

車を売る側には、瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)というものがあります。これは、売買する品物に瑕疵(なんらかの欠陥があること)があり、それが買い手が注意を払っていても気がつかないようなものであった場合、売り手が買い手に対して負わなければならない責任のことです。

そのため、故意に車の瑕疵(欠陥)を隠して車を売却した場合は、車を売る側が責任を負わなければなりません。そのため、査定を受ける際は車の情報を正直に申告するようにしてください。ただし、あなたが車の状態を正しく申告した、または瑕疵(欠陥)があったことを知らなかった場合は責任を負う義務はありません。

このことについて、国民生活センターが詳しくアドバイスしています。

契約後の車両の瑕疵を理由にした契約の解除や減額は、原則として認めなくてよい

査定して契約後、「よく調べたところ車には事故歴があることが判明したので、買い取り額を減額する」「修復歴があることがわかったので解約する」などと、事業者から、減額や解約を求められることがある。

車両に「隠れた瑕疵」があった場合、事業者は消費者に対し、瑕疵担保責任に基づいて損害賠償および契約解除を求めることができる。しかし、事業者は査定のプロであり、通常の注意を払えば修復歴などは発見することができるものであり、事業者側に過失があったということができる。このように過失があった場合には、瑕疵担保責任を求めることはできない。

また、「契約車両に重大な瑕疵の存在が判明した場合には、契約を解除することができる」といった、事業者の過失の有無に関わらず解除できる条文が契約書にあっても、この条文は消費者契約法第10 条(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)によって無効とする主張が可能である。

車両の瑕疵を理由にして、契約後に買い取り価格を減額された場合には、この考え方をもとに交渉すること。

出典:国民生活センター

このように、買取業者から瑕疵担保責任を追及されたとしても、それは無効であることが法律的に保障されています。もし、「契約解除の場合は解約料を頂きますと契約書に明記されているので、解約料を支払ってください」などと買取業者から言われても、それに応じる必要ありません。

たいていの業者は、「消費者契約法第10 条により解約料の支払いは無効である」と伝えれば引き下がるはずです。法律に詳しい人だと思われるため、無理に請求しても無駄だとあきらめてくれます。

もし、それでも引き下がらない業者であった場合、最寄りの国民生活センターに相談しましょう。解決策を提案してくれます。

一括見積もり査定を利用し、減額のリスクを分散する

ここまで解説してきた通り、中古車査定で車を引き渡した後に減額を請求されたとしても、それに応じる必要はありません。また、もしトラブルになったとしても買取業者の言い分は無効です。

しかし、できることならトラブルに遭遇する確率は減らしたいものです。トラブルの解決方法を知っておくことは重要ですが、そもそもトラブルに合わなければこのようなことで悩むこともありません。

では、どのようにして悪徳業者との遭遇率を減らせばいいでしょうか。それは、1つでも多くの買取業者に査定を依頼することです。査定を受ける業者が増えるほど、リスクが分散します。つまり、悪徳業者に遭遇する確率が下がります。

ただ、複数の業者を調べてそれぞれに査定をお願いするのでは非常に手間がかかります。リスク分散のためとはいえ、何社も問い合わせて査定をしてもらうのは面倒です。

そこで、「一括見積もり査定」を利用することでこのような手間が省けます。むしろ、一括見積もり査定を利用することで買取業者があなたのもとに来て査定をしてくれます。

そのため、少ない労力で多くの業者から査定を受けることができます。複数の業者から査定を受けることでリスクが分散し、優良業者に出会う確率が上がります。ちなみに、優良業者なのかどうかは契約書を見ればわかります(査定士に直接聞いてもいいです)。

先ほど解説したように、悪徳業者は「車を引取り後、減額の可能性あり」という内容を契約書に明記していることが多いです。一方で、真っ当な業者は「契約成立後に減額はしない」と明記・明言しています。

そのため、複数の業者の中から「契約成立後に減額はしない」と言い切っている業者に査定をお願いすると、リスクを回避することができます。

車を売却する際のトラブルが不安・心配だという人は、「一括見積もり査定」を利用しましょう。そして、契約書の内容を確認して優良業者を選び、減額請求などのリスクを回避しましょう。


私が車を買い替えるとき、必ず行うことは一括査定によるネットからの一括見積もりです。一社だけでなく、何社もの見積もりを競争させることで中古車の下取り価格が高額になるからです。

一社だけの見積もりに比べて、複数の見積もり査定をすることで車の買取額が15~30万円ほどアップするのは普通です。

ちなみに、私が一括見積もりしたときは買取額が41万円も上がったことがあります。ネット見積もりの方法を他の人に伝えたところ、「3社から依頼があり、競争させたら買取額が14万円も上がった」「ディーラーからの下取り価格よりも23万円高くなった」など喜ばれるようになった経緯があります。

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