あなたは、地域によって中古車の買取価格に差なんてないと思っていませんか。もしくは、そんなこと考えたこともないという人もいるでしょう。

実を言うと、中古車の買取価格は全国一律ではありません。同じ車であっても、都市部の買取店に持っていった場合と、地方の買取店に持っていった場合では買取価格に差がでます。

基本的には、東京など都市部のほうが中古車は高値で売れる傾向にあります。しかし、車種によっては北海道など地方のほうが高く売れることもあるため、必ずしも都心部が優れているとは限りません。

例えば、雪に強い4WDの車は都市部よりも東北側の降雪地域のほうが高値で売れます。地方であっても、その地域の需要に合致した車種であれば、都市部よりも高い買取査定額がつくこともあるのです。

これは、全国展開をしている大手中古車買取店であっても同じです。小規模の中古車買取店よりも地域による価格差は少ないですが、全く差がないということはありません。

なぜ、中古車の買取価格にはこのような地域差が生まれるのでしょうか。また、どのような車種がどこの地域で高く売れるのでしょうか。できることなら地域差による影響を減らし、愛車を高値で売却したいところです。

今回は、「地域によって中古車の買取価格に差ができる理由」「どのような車種がどこの地域で高く売れるのか」について解説していきます。最後に、「どうすれば買取価格の地域差を少なくできるのか」解決策を提案します。

地域によって中古車の買取価格に差ができる理由

中古車の買取価格に差ができる要因はさまざまです。どういった違いが買取価格の地域差を生むのか、その理由について解説していきます。

オートオークション会場の場所

中古車の多くは、買い取られた後にオートオークションという車のオークションに出品され、中古車買取業者や販売店の間で落札されています。

あまり知られていないことですが、中古車の買取価格を決めるのはオートオークションにおける落札相場価格です。株の取引と同じで、相場価格は毎日変動します。そのため、同じ車であってもタイミング次第で買取価格が上がったり下がったりします。

オートオークションの会場は全国各地に存在しますが、会場の場所によって落札相場価格が異なります。例えば、会場Aで100万円で落札された車があったとします。この車を他の会場に持っていった場合、同じ落札価格がつくとは限らないのです。

なぜ、オートオークション会場の場所によって中古車の落札相場価格が変動するのでしょうか。それは、オークションに参加している業者(バイヤー)の数の違いが原因です。落札者が多いほど競争率が高まるので、落札価格は高騰します。逆に、落札者が少ないと落札価格は上がりにくくなります。

そのため、都会などのバイヤーが集まりやすい場所にある会場では落札価格が高くなります。一方で、地方などのバイヤーが集まりにくい場所にある会場では落札価格は低めになります。

こうした事情があるため、多くの中古車買取業者はなるべく相場の高いオークション会場に中古車を出品します。「会場を選んで出品しているなら地域差は生まれないのでは?」と思うかもしれません。ここで問題となるのが、会場までの運搬費用です。

都会など人の多い場所に店舗を構える中古車買取店であれば、すぐ近くのオートオークション会場に出品すれば問題ありません。しかし、地方の中古車買取店の場合、店舗から遠い都会のオークション会場まで中古車を運ばなければなりません。

店舗から会場までの運搬は陸送会社に依頼することになるため、距離が遠いほど運搬費用がかかります。距離や車種によって運搬費用は異なりますが、数千円から数万円のコストがかかります。

こうした理由から、地方の中古車買取店ではあらかじめ運搬コストが買取査定額から差し引かれてしまいます。つまり、運搬費用の分だけ買取価格が下がるということです。

もちろん、全ての業者が都市部のオークション会場に中古車を出品している訳ではありません。地方の中古車買取店の中には、近隣のオークション会場を利用している業者も存在します。

この場合、運搬費用はかかりませんが、オークション会場での落札相場価格が低いです。そのため、どちらにしても買取査定額は都市部に比べて低めになります。

中古車買取店の数

中古車買取店に限らず、さまざまな企業・店舗は人口の多い都市部に集中しています。言い換えれば、都市部から離れていくほど中古車買取店の店舗数は少なくなっていきます。

先ほどオートオークションの項目でも説明したように、中古車の買取査定額は競争率が高いほど高くなる傾向があります。そのため、競争の激しい都市部に比べると、店舗数の少ない地方は買取査定額が低くなります。

また、都市部に比べて人口の少ない地方は、中古車の販売回転率が低く売れにくいです。中古車が売れにくいということは、在庫期間が長引くリスクが大きいということです。

車の価値は時間の経過とともに下がっていくため、中古車買取業者は長期間在庫することを見越して買取査定額にマージンを設けます。簡単に言えば、在庫リスクの分を買取査定額から差し引くのです。したがって、在庫リスクの小さい都市部に比べると、地方の中古車買取業者は査定額が低くなりがちです。

地域のニーズに合致した車は高く売れる

ここまで、なぜ中古車の買取価格には地域差が生まれるのかを解説しました。ここからは、どのような車種がどこの地域で高く売れるのかを紹介していきます。それぞれの地域に求められている車を知ることで、高価買取のヒントを得られます。

自動車メーカーのお膝元である地域

トヨタなら愛知県(特に豊田市)、日産であれば神奈川県というように、自動車メーカーのお膝元(生産工場の付近)にあたる地域はそのメーカーの車の販売台数が多いです。例えば、愛知県は他県に比べてトヨタ車の割合が圧倒的に高く、神奈川県であれば日産車の割合がかなり高いです。

自動車産業は非常に規模が大きいため、自動車メーカーに努めている人はもとより、多くの関連企業や子会社などに努めている人も親会社(メーカー)の車を購入します。これは、売上を伸ばすために自社の車を購入するよう決まりのある会社が多いからです。

このような地域では地元メーカーの車に対する需要が高いため、中古車の買取価格が高くなります。例えば、トヨタの車を愛知県で売却すると、他県で売るよりも高い査定額がつきます。愛知県は特に地元メーカーびいきが強い地域と言われ、トヨタ車以外は高額査定が期待できないとまで言われてるほどです。

各自動車メーカーのお膝元の地域は以下の通りです。

※当記事では「自動車メーカーの恩恵を得られる地域」という意味で「お膝元」と呼称しているため、必ずしも本社の所在地とは一致しないことがあります。

自動車メーカー名 お膝元にあたる地域
トヨタ 愛知県
日産 神奈川県
ホンダ 三重県・栃木県・埼玉県
マツダ 広島県・山口県
スバル 群馬県
三菱 愛知県
ダイハツ 大阪府・京都府・滋賀県
スズキ 静岡県

表を参考にしていただくと、あなたが住んでいる地域が自動車メーカーのお膝元で、なおかつ愛車がそのメーカーと同じで、高価買取のための条件が揃っているかを確認できます。

しかし、「住んでいる地域と愛車のメーカーのお膝元が別の地域である」という人も多いと思います。私自身、神奈川県に住んでいますがホンダ車ユーザーです。

こういった場合、「愛車のメーカーのお膝元まで車を持ち込んで売った方がいいのか?」という疑問が出てきます。私の場合であれば、「神奈川県からホンダのお膝元である埼玉県に車を持ち込んで車を売ったほうがいいのか?」ということです。

結論を言えば、他県に愛車を持ち込んで売却するのはおすすめしません。なぜなら、移動にかかる時間と手間に見合うほど買取査定額は上がらないからです。それよりも、地元で高額査定を得る方法を考えたほうが賢明です。この方法については、最後に詳しく解説します。

車に対する考え方の違い

バスや電車の本数が少なく、車がないと移動に苦労する地域では車は必需品です。こうした地域では「車は1人に1台」という考え方があるため、低価格で経済的な車が求められます。実際、私がそのような地方に行ったときは軽自動車を見かける割合が非常に多かったです。

一方、都心部など交通手段が豊富にある地域では車は贅沢品です。そのため、ステータス性や乗り心地、性能の良さなどが重視される傾向にあり、高級車や大型車(SUV)などの需要が高いです。実際に私の地元である神奈川県から東京に向かうときは、都心に近づくほど高級車や大型車の台数が増えることを感じます。

このように、車に対する考え方の違いによって求められる車種には違いがあります。「県民性」という言葉がありますが、これは車の選び方にも表れるのです。それぞれの地域に合った車を売ることで、高価買取に繋がります。

とはいえ、愛車を需要の高い地域まで持ち込んで売却するのは大変です。現実的な方法としては、「特定の車種の買取に特化した中古車買取業者(専門店)」に査定を依頼するのがいいです。

なぜなら、特定の車種の買取に特化しているということは、その車種の需要が高い地域への販売ルートを持っている可能性が高いからです。こうした専門店に愛車を売却すれば、わざわざ自分で需要の高い地域まで車を持ち込んで売却する必要はなくなります。

天候や気候の違い

「天候や気候の違い」といってもさまざまですが、中古車の買取査定額に影響する要素としては「雪が降るか降らないか」が重要です。この要素は、中古車の買取査定額に生まれる地域差の中でも最も影響が大きいです。

降雪地帯において、雪で車が走行不能になることは死活問題です。そのため、雪に強い4WDの車は必須アイテムであり、需要が非常に高いです。つまり、降雪地帯に売却することで高価な買取査定額が望めます。

ここで、実際に中古車の販売価格を地域別に比較し、地域需要によってどのくらい価格に差が生まれるのか見ていきましょう。中古車販売価格が高いということは、すなわち買取査定額が高いことを意味します。

なお、年式・グレード・走行距離・ボディーカラーと査定額に関係する項目は条件を揃えているので、価格の差は純粋に地域差だと考えてもらって差し支えありません。

ケース① ホンダ フィット 石川県と福岡県の違い

出典:カーセンサー

日本海に面した石川県では、中古車価格が185.5万円です。対して、4WDの必然性のない福岡県では168万円で販売されています。価格の差は17.5万円です。ほぼ同じ車であるにも関わらず、販売している地域の差だけでここまで価格に差ができることに驚いた人もいるのではないでしょうか。

ケース② スバル フォレスター 北海道と東京都の違い

出典:カーセンサー

豪雪地帯である北海道での中古車価格が249.9万円なのに対し、あまり雪の降らない東京では222万円で販売されています。その差は27.9万円と、ケース①のフィットよりも大きな差額です。

ケース③ トヨタ ハリアー 秋田県と千葉県の違い

最後のケースは、車両価格が高めの「トヨタ ハリアー」です。こちらのケースでは、雪国の秋田県と千葉県で中古車価格にほとんど違いがありませんでした。

これらの3ケースを考察してみると、地域需要により販売価格が高くなる車と、そうでない車があることに気づきます。

ここで、私が上記の3ケースで条件のほぼ同じ車を探すために多くの中古車を見ていて気が付いたことを述べます。

まず、地域需要によって価格が上昇するのが確実なのは、必需品としての4WD車(俗に言う生活四駆)であることが分かりました。上記の「ホンダ フィット」「スバル フォレスター」がその一例です。

言うまでもありませんが、雪国で4WDの車が求められているのは「雪道を走るため」です。そのため、内装の豪華さやデザイン性よりも経済性や実用性が重視されます。つまり、「大きくてカッコイイ4WD車」や「憧れのゴツイ4WD車」ではなく、「実用的な4WDの乗用車」が求められているのです。

「トヨタ ハリアー」の他にも「トヨタ ランドクルーザー」や「マツダ CX-5」など、高級感やデザイン性を重視した車種は販売価格に地域差がほとんどないことが多かったです。

先ほども解説したように、こういった車種は都心部での人気も高いため、販売価格の地域差が逆転している(都心のほうが高値)例も多数見受けられました。

この他に、販売価格が高い中古車は販売元が専門店であることが多いことも分かりました。

こうした業者は特定の車種を専門的に扱うため、状態の良い中古車を厳選しており、整備も行き届いています。また、購入後のアフターサービスも万全です。このような安心感を求めて集まる客が多いので、他の中古車販売店に比べて強気の価格設定(高値)ができるのです。

どうすれば買取価格の地域差を少なくできるのか

ここまで、中古車の買取価格の地域差について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。基本的には都市部のほうが高い買取査定額がつきやすいですが、車種によっては地域需要によって地方のほうが高値で売れるケースもあることが理解頂けたことでしょう。

最後に、「地域差の影響を減らして愛車を高く売るにはどうしたらいいのか」について解説します。

結論から言えば、地域差はさまざまな要素が絡んでいるので考えてもリサーチしてもキリがありません。先ほどの「トヨタ ハリアー」の例にもあったように、「4WDだから雪国で高く売れると思いきや、むしろ都心部のほうが高値で売れる可能性もある」といったことがあります。

どんな車がどこの地域で高く売れるかを的中させるのは難しいのです。もし、愛車が高く売れそうな地域がわかったとしても、そこまで車を持ち込んで査定を受けるのはあまり現実的ではありません。高額査定を引き出すためには複数の買取業者から査定を受ける必要があるため、出先で何社も中古車買取店を回るのは難しいからです。

そこで、「地元にいながらいかに高額査定を引き出すか」という方向に考え方を変えます。わざわざあなたが他県まで出向かなくても、適切な販売ルートを持っている買取業者に愛車を売却すれば高価買取に繋がるからです。

しかし、どこの業者が高く買い取ってくれるかは実際に査定を受けない限り知りようがありません。そのため、「複数の買取業者から査定を受ける」ことが非常に重要です。高価買取をしてくれる業者に巡り合う確率がそれだけ高まるからです。

しかし、何社もの中古車買取店に足を運んで査定を受ける必要はありません。インターネット上から「一括見積もり査定」に申し込めば、自宅にいながら複数社の査定を受けることができるからです。インターネット上で愛車の情報を入力すれば、データを通じて何社もの中古車買取業者から暫定的な見積もり査定額が提示されます。

これを利用することで、あなたの愛車を高く買い取ってくれる業者を簡単に見つけ出すことができます。また、実際に査定を受ける際も買取業者が出張査定にきてくれるので、店舗まで出向く手間が省けます。

愛車を売却する際に、地域による買取査定額の差があるのは仕方のないことです。しかし、地元にいながら複数社から査定を受けることによって、その差を減らすことは可能です。その際は、手間をかけずに複数の買取業者から査定を受けることのできるインターネットの一括査定を利用しましょう。


私が車を買い替えるとき、必ず行うことは一括査定によるネットからの一括見積もりです。一社だけでなく、何社もの見積もりを競争させることで中古車の下取り価格が高額になるからです。

一社だけの見積もりに比べて、複数の見積もり査定をすることで車の買取額が15~30万円ほどアップするのは普通です。

ちなみに、私が一括見積もりしたときは買取額が41万円も上がったことがあります。ネット見積もりの方法を他の人に伝えたところ、「3社から依頼があり、競争させたら買取額が14万円も上がった」「ディーラーからの下取り価格よりも23万円高くなった」など喜ばれるようになった経緯があります。

特にカービューを使えば、登録3分で最大8社へ一括見積もりを依頼することができます。あなたの自宅(または事務所)まで出向いてくれるため、わざわざ車を購入したディーラーのもとに出向くことなく見積もり依頼を出すことができます。

登録無料のネット一括見積もりを活用することが愛車を高額で売る最も確実な方法です。