車検の時期が近づいてきたので、車の買い替えを検討することがあります。このとき、車検を通してから車を売却するべきか悩む人は多いです。

このことで悩む人の中には、「車検にかかる費用以上に買取査定額が上がるはずだから、車検を通してから車を売却したほうが得だ」と考えている人がいます。実際、私の周りにもこのように考えている人がいます。

また、「車検の残り期間が少ないと、中古車の買取査定でマイナス評価をされるのではないか」との思いから、「車検を通してから売却しよう」と考えている人もいるのではないでしょうか。

結論から先にお伝えすると、車を売却する前に車検を通すべきではありません。なぜなら、車検にかかる費用以上に買取査定額が上がることはないからです。

今回は、「車を売却する前に車検を通すと損をする理由」と「車検の残り期間がどのくらい買取価格に反映されるのか」について解説していきます。

車検を通してから車を売却すると、大幅に損をしてしまう

冒頭でも述べた通り、車検を通してから車を売却しても、車検にかかる費用以上に買取査定額が上がることはありません。

例えば、あなたが10万円の費用をかけて車検を通したとします。車検を通したことにより、買取査定額が上がるのではないかと考えるでしょう。

しかし、残念ながら買取査定額が10万円より上乗せになることはありません。それどころか、車検の残りが丸々2年あったとしても4~5万円ほどのプラスにしかならず、損をしてしまいます。

※車検にかかる費用や査定でのプラス額は車種(クラス)によって異なります。上記の数値は、平均的なクラスである1L~3Lを基準とした場合です。

車検の費用は車種によって異なりますが、軽自動車で7万円以上、普通乗用車で10万円以上かかります。また、排気量の大きい車種(大型車)や高級車などは車検に数十万円かかることがあります。

最も費用のかからない軽自動車ですら7万円以上もかかるため、「これだけの費用をかけて車検を通したのだから、それ以上に買取査定額が上がるはずだ」と考える人がいても不思議ではありません。

しかし実際は、「車検を通したことによって上がる買取査定額は、車検にかかる費用の半分以下」です。しかも、半分も上がれば良いほうであり、ほとんどの場合は半分を下回ります。

このようなことを聞くと、車を売却する前に車検を通すことがいかに損であるのかが分かると思います。

車検の残り期間によって、どのくらい査定額が変わるのか

ここまでの解説で、車を売却する前には車検を通すべきでないことが分かりました。次に疑問となるのが、「車検の残り期間が減る前に、早く車を売ったほうが得なのか?」という点です。

言い換えれば、「車検の売却までの残り期間は買取査定でどの程度プラス評価されるのか」ということです。このことについて、日本自動車査定協会が「車検残加点」という評価基準を定めています。

車の査定では評価を点数で表しており、1点=約1000円として計算します。例えば、10点の加点で約1万円の査定額アップとなります。

評価基準は車種(排気量)ごとに分けられており、高いクラス(排気量が大きい)であるほど加点が大きくなります。例えば、車検の残り期間が1年だった場合、軽自動車は7点の評価。普通乗用車(排気量1~1.8L)は15点の評価になります。

このように、クラスごとに加点の大きさが異なるため、「車検の残り期間が〇ヶ月なら〇円の査定額アップ」と一概には言えません。

そこで、クラス別に車検残加点をまとめました。以下が、その表になります。スマートフォンで閲覧する場合は、画面を横向きにすると見やすくなります。

クラスは排気量を基準に分けられています。

クラス 排気量 クラス 排気量
3000cc以上 1500~2000cc
2000~3000cc 1000~1800cc
1800~3000cc 軽自動車(660cc)

※自分の愛車がどのクラスに属するか判断が難しい場合は、日本自動車査定協会のPDFを参照してください。

クラス/残月数123456789101112
035791113151720
035791113151719
Ⅱ・Ⅲ02457810121316
02457810121315
0112234567
クラス/残月数131415161718192021222324
232629333741455055606570
222528313438424651566166
Ⅱ・Ⅲ192225283134374043464951
171921232527293235384144
81012141618202224262830

上記の表を見ると分かる通り、車検の残り期間が3ヶ月以下の場合は加点されません。「車検の残り期間が少ないと査定で減点(減額)されるのではないか」と思っている人は多いですが、実は加点されないだけでマイナスにはなりません。

買取業者の中には、「車検の残りが少ないのでマイナス査定になります」などと言ってくる業者もいますが、それは安く買い叩こうとするための口実です。そのような業者は信用できないため、車を売るのはやめましょう。

車検残り期間が4ヶ月以上の場合は、期間に応じて加点されますが、車検にかかる費用以上に加点されることはありません。

全体を平均すると、1ヶ月経過するごとに約2~3千円のマイナスになります。このことから、車検の残り期間が査定に及ぼす影響はわずかであることが分かります。

そのため、「車検の残り期間が減る前に急いで車を売却しよう」と焦る必要はありません。むしろ、焦る気持ちの足元を見られてしまい、買取業者に安く買い叩かれてしまう可能性があります。高値で売却しようと焦る気持ちが、かえって逆効果になる可能性があるということを認識しましょう。

なぜ、車検が残っていても大きなプラス査定にならないのか

なぜ、車検残加点の査定額アップは、車検にかかる費用よりも低いものになってしまうのでしょうか。高額な費用をかけて車検を通しているので、同等、もしくはそれ以上に買取価格に反映されてもいいように思えます。

この疑問について、以下で理由を解説します。

中古車買取業者は低コストで車検を通せる

車検が残っていても大きなプラス査定にならない理由として、車検にかかる費用の違いが挙げられます。

実は、中古車買取業者やディーラーは自社と提携している自動車整備工場を所有しているため、非常に安いコストで車検を通すことが可能です。そのため、売却する人(売り主)が車検にかけた費用が全額加算されることはありません。

例えば、10万円かけて車検を通した場合、本来なら2年分の車検の価値は10万円です。しかし、中古車買取業者が5万円で車検を通すことができるとすれば、2年分の車検の価値は5万円です。

このように、買取業者は車検にかけるコストが安いため、私たちが車検にかけた費用をそのまま買取価格に反映することはありません。

中古車買取業者にとって、販売の直前に車検を通したほうが得

上記以外にも、もう一つ理由があります。それは、「車を販売する直前に車検を通したほうが得」という理由です。

中古車は、買い取ってから売れるまでに空き時間があります。中古車を在庫している期間が長いほど、それに伴って車検の残り期間も減っていきます。なかなか売れない車であった場合、長い在庫期間の間に車検が切れてしまう恐れもあります。

そのため、車検の残り期間を買取価格に大きくプラスすると、在庫期間が長いほど買取業者は損をします。それよりも、車を売る直前に自社の提携工場で安く車検に通してしまったほうが、コストがかかりません。

また、販売する直前に車検を通しているため、中古車販売業者は「丸々2年分の車検が残っています」とお客様にアピールできます。これにより、中古車が売れやすくなり、販売価格も上乗せできます。

少しでも高く車を売るなら、一括見積もり査定を利用する

ここまでの解説で、車を売却する前に車検を通すべきではない理由が理解できたでしょうか。あなたがこれから車を売却するのであれば、「インターネットの一括見積もり査定」を利用して可能な限り高値で愛車を売却しましょう。

車検の残り期間をどれくらい買取価格に反映させるかは、買取業者によって異なります。例えば、車検が1年残っている車に対して、買取業者Aは5000円のプラス、買取業者Bは1万円のプラスというように評価が異なります。

そのため、できるだけ多くの業者から査定を受けることで、車検の残り期間に対して大きくプラス査定をしてくれる業者に出会う確率が高まります。

一括見積もり査定を利用し、複数の買取業者から査定を受けて買取価格を見比べましょう。最も高い買取価格を提示してきた買取業者に車を売却することで、高価買取を実現できます。

また、一括見積もり査定のメリットはこれだけではありません。

通常、査定を受ける際は愛車を買取業者の店舗まで持ち込む必要があります。これでは、複数社から査定を受ける場合に手間と労力を要します。

一方、一括見積もり査定では、インターネットを介してあなたの愛車の情報が買取業者に伝わります。そのため、一度愛車の情報を入力すれば、複数の買取業者から査定を受けることができます。

それに加えて、あなたの愛車を買い取りたいと考える複数の業者が、あなたの家まで出張査定に来てくれます。つまり、あなたがすることはインターネット上で愛車の情報を入力することだけです。

愛車を売却する際は、車検を通さずにそのままの状態で査定を受けましょう。そして、一括見積もり査定を利用して車検残加点を最大にして査定額に反映させましょう。


私が車を買い替えるとき、必ず行うことは一括査定によるネットからの一括見積もりです。一社だけでなく、何社もの見積もりを競争させることで中古車の下取り価格が高額になるからです。

一社だけの見積もりに比べて、複数の見積もり査定をすることで車の買取額が15~30万円ほどアップするのは普通です。

ちなみに、私が一括見積もりしたときは買取額が41万円も上がったことがあります。ネット見積もりの方法を他の人に伝えたところ、「3社から依頼があり、競争させたら買取額が14万円も上がった」「ディーラーからの下取り価格よりも23万円高くなった」など喜ばれるようになった経緯があります。

特にカービューを使えば、登録3分で最大8社へ一括見積もりを依頼することができます。あなたの自宅(または事務所)まで出向いてくれるため、わざわざ車を購入したディーラーのもとに出向くことなく見積もり依頼を出すことができます。

登録無料のネット一括見積もりを活用することが愛車を高額で売る最も確実な方法です。